津次郎

映画の感想+ブログ

2020-02-05から1日間の記事一覧

親の苦労は汲むべきにしても子が暴れすぎる おおかみこどもの雨と雪 (2012年製作の映画)

3.5細田守の子供が駄々をこねる描写が厭わしい。ミライを見て、この映画を見て、それを思った。 自立心の芽生えを描く話も、着地点も見事だと思う。ただ、ごねる描写に、ほとほと辟易する。 意図せずして、観衆にとって、もっとも煩わしい敵──といえるモノが…

排他的で情感を入れない 父の秘密 (2012年製作の映画)

3.3妙に覚えている。叙情をしない。心象もしない。あっさりではなく、あっけらかん──である。が、描かれることは苛烈である。娘はいじめがエスカレートしてクラスメートに隷属している。適当になぶられいじられまわされるが、妙な逞しさで窮地を逃れる。父は…

へんなクセがない良作 見えない目撃者 (2019年製作の映画)

3.7演出が上手。日本映画では珍しいと思う。テレビでも蛇のひとや破門やミスシャーロックなど、おやと思わせるものを撮っている。映画は寡作だがリトルフォレストの監督でもある。手堅くて、妙なクセがなく、有り得なさが、気にならない。 美しい女性が損や…

うわ~歌うな歌うな この国の空 (2015年製作の映画)

1.5この監督の名前を、脚本家として、はるか昔から、よく見かけました。生活圏の建物はセットでした。生活備品の小道具は新調したて。防空ずきん、モンペも浴衣もパリッとしていました。手ぬぐいは一度も汗を拭いたことがなく、髪はきちんと櫛がはいってキラ…