津次郎

映画の感想+ブログ

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.6
異色な007作品だと思う。その苦渋を感じる。しっかり魅せるけれど、やっぱ寂しかった。

そんななかでいっときだけ超たのしいのがアナデアルマスの登場場面。

ボンドとの共同ミッションで腕試しされるCIA研修生パロマ。パーティーなのでドレス姿。釜山映画祭かよ──ってくらいに開きすぎの前。に加えてハイヒール。強え&サバサバ。なんつうか、その姿を男がどう思うかまるで気にしていない感じ。互いにもっと知るべきだと思わない?というボンドの誘惑をサクッと断るまじめ度。半裸でかすり傷ひとつ負わずミッションをやりとげる。

いい!

あちらのゴシップ情報によるとアナデアルマスは2011~2013までMarcClotetと結婚していたが、Franklin Lattとの交際を経て、ジャングルクルーズのアギーレ役Édgar Ramírezとのキスをカンヌでパパラッチされたあと、キューバのアーティストAlejandroPiñeiroBelloと付き合ったが2019に破局、そのあと2021の1月までベンアフレックのカノジョだったが、もっとも新しい情報ではマッチングアプリTinderの副社長Paul Boukadakisとできている──とのこと。
遍歴が男がほっとかない超絶のモテ度を如実にあらわしていた。

『ラティーナの俳優は「官能的」や「情熱的」といった固定観念を持たれていると指摘し、そのようなステレオタイプを問題視している。ただ、#MeToo以前のハリウッドでは、そうしたことが役に立つこともあったと考えている。』
(アナデアルマスのウィキより)

おそらく、ラテンが官能や情熱というイメージを持たれやすい──という彼女の指摘は、ジェニファーロペスもペネロペクルスもエヴァメンデスもジェシカアルバも・・・そう感じたにちがいない。

が、アナデアルマスの最大の強みは未通女(おぼこ)な見た目を持っていること。ナイブズ・アウト(2019)でも感じたが、スレているとは思えない誠実な印象に特長がある。それが女優価値とモテ度を上げている。と思った。

区切って新展開しなきゃいけない。やらざるを得ない007だった──と思う。
近年シリアスにブラッシュアップされた007が続くけど、となると軽くてお調子ものなムーアの007が懐かしくなったりするんだよね。