津次郎

映画の感想+ブログ

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ロペスとメックのアンバランス アトラス (2024年製作の映画)

2.7 ロペスがセレブ生活の代名詞のような存在であることに加えてアナリストという設定だからとはいえエステから出てきたかVogueのインタビュー直後のようなソバージュでメックを操る姿ははなはだしく不釣り合いだった。 役作りの要点は庶民化や一兵卒化やダ…

登場人物のさばき方 虹の女神 Rainbow Song (2006年製作の映画)

4.3 VOD(Unext)に入荷していたので見返した。 忘れられない映画。 なぜよかったのかというと、①大量の登場人物をさばいている。②筋が豊富。③雰囲気でもっていこうとしない。──の三点だと思う。 ①②物語の主軸は市原隼人と上野樹里だが、蒼井優や相田翔子や…

抽象と写実 ソウルメイト (2023年製作の映画)

4.3 1988年生まれの二人の女性、アン・ミソ(キム・ダミ)とゴ・ハウン(チョン・ソニ)。仲良しだった幼年時代を経て、互いに屈曲しながら成長していく行程が描かれる。 二人の性格は描く絵に象徴されている。ハウンは写実的な絵を描く。ミソは抽象的な絵を…

倒れなかったアパートとサバイバル コンクリート・ユートピア (2021年製作の映画)

3.4 巨大地震のあと、一棟だけ倒壊せずに残ったアパートでおこる危機と道徳の戯画絵巻。非常時の人の醜さに焦点が置かれてエゴが強調された話になっている。 ふつう一線主役級になるとかっこわるい役をやらなくなるものだがビョンホンは泥臭い役でも引き受け…

現代版フランケンシュタイン 哀れなるものたち (2023年製作の映画)

3.9 成人の身体に胎児の脳。フランケンシュタインの現代版といった趣の話。 テリーギリアムのような魚眼でベラバクスター(エマストーン)の成長をつづっていく序盤、ベラが夢中になるのは、最初は食べ物、つぎは(身体は大人なので)性欲。身体は大人だけど…