津次郎

映画の感想+ブログ

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ゲーム化期待 ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り (2023年製作の映画)

5.0 パーティを組んで冒険に出よう。 エドガン(クリスパイン)のクラスはバード(吟遊詩人)。マンドリンのようなのをしょっている。武器にもなるが、演奏で仲間を鼓舞するのが本職。プランを決めるリーダーでもある。 ホルガ(ミシェルロドリゲス)はバー…

チーズバーガーでじゅうぶん ザ・メニュー (2022年製作の映画)

3.7 (ネタわれあります) ヒルトンみたいなロゴマークの離島レストランホーソーンでの惨劇。 狩られる招待客とグルメ社会風刺と、じっさいのシェフによって監修された料理がでてくる饗宴の饗を狂と変換したい感じのホラーコメディ。 すべてが破滅へ向かって…

人類の命運を任された山小屋 ノック 終末の訪問者 (2023年製作の映画)

3.4 自分か身近な者がしななければ世界が終わるぞという話。んなことあるわけないだろ──な設定だが怖かった。 それだけなら終末の恐怖に終始する話だったがKristen Cuiという子役がこれを混乱させている。演技の気配がなくアドラブルでjojorabbitのjojoのよ…

色あせない衝撃 パルプ・フィクション (1994年製作の映画)

4.5 象徴的な映画はレビューしづらいものだ。ましてパルプフィクションなんて、たとえば漫画で主人公の映画好きを絵であらわしたいとき部屋にパルプフィクションのポスターを貼っておけば伝わる──みたいな現代の“映画”や“映画好き”を象徴してしまう代表的な…

華奢 スペンサー ダイアナの決意 (2021年製作の映画)

3.4 ダイアナ妃をクリステンスチュワートが演じているという映画の告知を見たとき、すこし驚いた。(それはけっしてconsポイントではないが)スチュワートはおしとやかな感じでもなく、イギリス人でもない。なんで英国王妃役を彼女に充てたんだろう──と率直…

黒い美しさって何? ブラック・ビューティー (2016年製作の映画)

3.3 売れている女優ベスと売れていない女優アンナが郊外で休暇を過ごす。 ストーリーをもっていくための性格とはいえリアルでもあった。アンナは偏狭だが自分に無自覚、ベスは鈍感だが潜在的な優越意識をもっていた。 アンナは破綻しており過ちを犯すのは明…

当たり役 飛べないアヒル (1992年製作の映画)

3.6 弱小アイスホッケーチームを勝利へみちびくコーチをエミリオエステベスが演じている。さわやかなスポ根ドラマで2(1994)と3(1996)もつくられTVドラマ(2021~2022)にもなっている。じぶんが見たのは1作目で初見はたぶんVHSレンタルだったと思う。 D…

6期目 ブラック・ミラー シーズン6 (2023年製作のドラマ)

3.7 ①ジョーンはひどい人筒井康隆のおれに関する噂みたいな話だが自らを堕とし辱める方法がそりゃもうお上品ですこと。ブラックミラーってテクノロジーやディストピアがテーマではあるけど一方で「過剰さ」比べでもあるよな──とは思う。 ②ヘンリー湖村の惨劇…

恋愛対象かそれとも肉か フレッシュ (2022年製作の映画)

3.5 画像ではDaisy Edgar-JonesとSebastian Stanがいて、赤地にサイケデリックなゆがみでFreshとロゴされている。 映画をよくご覧になる方ならご同意いただけると思うが、プロモーション画像をパッと見て「センスいいな」と感じた映画は、たいてい映画もいい…

古典 リトル・マーメイド (1989年製作の映画)

3.7 実写版リトル・マーメイドのキャスティングが論争になっているので見たくなった。論争がなければスルーしてしまう映画だが俗物なので論争になった映画は見たくなる。ところが実写版リトル・マーメイドはDisney+になかった。 論争の是非を確かめたかった…

映画監督エヴァロンゴリア フレーミングホット!チートス物語 (2023年製作の映画)

4.0 エヴァ・ロンゴリアといえばラテンのアイコン的女優かつ成功したメキシコ系代表みたいな人だ。 TVシリーズやショートで監督業の経験があるが(長編)映画はこれが初めてだそうだ。 何度か言っていて、なんなら俳優が監督をやっている映画のたびに言って…

ホラーじゃなかったら困る 死刑にいたる病 (2022年製作の映画)

2.3 犯罪者の発言を庶民が見たり聞いたり読んだりすることがある。 ドキュメンタリーや裁判記録や事件記事などに記されているのを見てしまうからだが、なぜ彼らの言い分を見聞きしなきゃならないのか──と思う。 庶民は世に意見を公表できるだろうか。誰かに…

祝復帰 ザ・ホエール (2022年製作の映画)

3.6 フレイザーの復帰と多数の賞で厚遇のThe Whaleだが批評家たちの評価は二分されている。 RottenTomatoes批評家の否定派の意見には──チャーリーの悲しみに実体がない、食ってシのうとしている超肥満体が同情を懇請しているムードが低俗、チャーリーの価値…

ハラハラドキドキ スクリーム6 (2023年製作の映画)

3.6 スパンみじかっ。2022年にナンバリングのないScreamがあって翌2023年にこのScream VI。完全に混同してた。 話も人物相関図も覚えていないが、何にもわかっていなくても楽しめる快適なスラッシャーだった。 はじまるとSamara Weavingがいる。バーで出会い…

二番煎じ search/#サーチ2 (2023年製作の映画)

3.3 Aneesh Chagantyのデビュー長編のSearching(2018)はPOVの終焉かつ革新だったと思います。 ブレアウィッチプロジェクトやRECやパラノーマル~などが開祖になっているPOVという映画手法があります。 低予算/短期間/少人数のPOVは濫用され猖獗をきわめま…

人間模様 名古屋行き最終列車 第6弾 (2018年製作のドラマ)

5.0 名古屋テレビ放送で2012年から毎年製作放送されているご当地ドラマ。だいぶ前からVODの無料枠にありました。 終電にまつわる乗客や駅職員の人間模様。名鉄(名古屋鉄道)が撮影提携しています。どの話も楽しめましたが記憶に残っているのは「名古屋行き…

感傷的ではあるけれど アンダーテイカー 葬る男と4つの事件 (2009年製作の映画)

4.0 リテラシーとは感傷に敏感になることだと(も)思います。露骨な叙情や泣かそうとする演出にたいして抵抗値をもつこと──いわばある種ひねくれた鑑賞眼のことをリテラシーというのだと思います。 とはいえ感傷には巧拙があり、臭みがない叙情もあります。…

リアルなのかな 決戦は日曜日 (2022年製作の映画)

3.4 刑事になった同級生が(踊る大捜査線の)湾岸署のようすを「じっさい署内ってあんな感じなんだよ」と言ったのを覚えています。 カリカチュアとはいえ、つくりものの映像作品がじっさいの仕事現場のようすを、当たらずとも遠からずなリアリティで描いてし…