津次郎

映画の感想+ブログ

チーズバーガーでじゅうぶん ザ・メニュー (2022年製作の映画)

ザ・メニュー

3.7

(ネタわれあります)

ヒルトンみたいなロゴマークの離島レストランホーソーンでの惨劇。

狩られる招待客とグルメ社会風刺と、じっさいのシェフによって監修された料理がでてくる饗宴の饗を狂と変換したい感じのホラーコメディ。

すべてが破滅へ向かっていくのが解ってもアニャテイラージョイが助かるのはなんとなく解った。

そんな選民な空気感がある俳優なのを再確認した。

アニャテイラージョイは外見にも物腰にも達観がでる。達観しているのかはわからないが達観がでてしまう。

かえりみてじっさいウィッチもスプリットもサラブレッドもチェス天才少女を演じたドラマもテイラージョイのフィロソフィカルな見た目によって配役されたわけだった。

人生を周回したような、なんか持っている気配がテイラージョイの俳優価値を青天井にしている。どう見てもすごく助かる価値のありそうな人だった。

逆にニコラスホルトは単純な青年を演じて好演だった。
MadMaxFuryRoadのNuxとおなじようなキャラクターで、かえりみてホルトも“短慮な好青年”を演じさせたらピカ一だと思った。

マーゴット(テイラージョイ)は金持ち相手の娼婦。
いわゆるエスコートガールでお金で恋人役もやる。
仕事中顧客をみつけてあせるが、招待された食事会はそれどころじゃなかった。
が、バーガー店スタッフから出発したシェフ(レイフファインズ)の原点を突くことで彼女は脱出に成功する。

​ただしその経緯はドギーバッグ文化がなく「申し訳ございませんがお料理のお持ち帰りはご遠慮いただいております」とか言われちゃう日本人には解りにくかった。
生き残った彼女は船上で“最高のチーズバーガー”をかじる。
テイラージョイは1人でその他全員の破滅を中和しちまう。w。

情報によると当初マーゴット役はエマストーンがオファーされていたそうだ。監督もThe Descendants(2011)のAlexander Payneがやる予定だった。巡って、この布陣になったがImdb7.2、RottenTomatoes88%と76%、いい結果になった。

脚本家の述懐によると新婚旅行中におとずれたノルウェーのレストランCorneliusでの思い出がもとになっているそうだ。本島からのボート代と食事代が込みで割高価格だが口コミは良好だった。て、なんで口コミ紹介してるんだかわかんないが。

レグイザモもでていたがあまり光らなかったな。レグイザモはいい役やるときすごくいいんだ。