津次郎

映画の感想+ブログ

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

こわもて レプタイル -蜥蜴- (2023年製作の映画)

3.7 周期的にいい映画に巡り会わない時がある。気分がふさいでいたり、アンテナを低くしていると、そんな時が長くつづく。むろんいい映画がないわけではなく、ぜんぶ自分のせいなのだが、その谷底にいると、なにを見ても感興しない。とはいえ周期はどこかで…

友よここに僕らのケルンを積もう 帰れない山 (2022年製作の映画)

5.0 普遍的な話だった。この普遍的とはバランスのとれた人が書いた話──という感じ。パオロ・ソレンティーノ監督のThe Hand of God(2021)を見たときにもそういう普遍性を感じた。The Hand of Godと同時期にボクたちはみんな大人になれなかった(2021)とい…

ひとこわ ブラック・サマー: Zネーション外伝 シーズン1 (2019年製作のドラマ)

3.8 絶命と同時にゾンビ化し、足が速くうるさくてしつこい。 家族やたまたま居合わせた者らの小集団が空港へ向かう道中がブラックサマーZネーション外伝の概要になっている。 アンサンブルキャストで時系を前後させながら小集団がサバイブあるいは壊滅するよ…

パンデミックと菌根 イン・ジ・アース (2021年製作の映画)

3.3 閃光の連続的な表現があるので光過敏てんかんへの注意書きが必要だと思う。 主人公は農作物の成長をたすける菌根の研究者。野卑な雰囲気がでるジョエル・フライが演じている。 土壌調査のため森に入った先発隊から音信が途絶えたので後発隊が探索に入る…

ワニとスポ根 クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

3.3 Burning Bright(2010)という映画があって暴風雨のさなかトラと家に閉じ込められる姉弟を描いていた。海外の批評でそれが引き合いにされていたのは“特殊状況へおちいらせる”ことの相似だった。Crawlも主人公をわざわざワニに襲われる状況へもっていく筋…

すぐ撃つんだから インディ・ジョーンズと運命のダイヤル (2023年製作の映画)

3.7 すぐ発砲する映画だな──と思った。マッツが演じているユルゲンの部下にすさまじく短気な奴がいて見境なく鉄砲を出すやバンと撃っちまう。彼以外でもわりとすぐに撃つ傾向があり、とりわけ相手がジョーンズ博士でないときはあっさりと撃つし撃たれる映画…

カルト 4人の食卓 (2003年製作の映画)

3.8 知らなかったのでぐぐったが明瞭な評価を見つけられなかった。A Table for Fourだと見つからないしThe Uninvitedだと箪笥のリメイクが出てくる。 imdb5.7、トマトメーターは付いておらずオーディエンスが54%だった。他の海外評価サイトでも旗色は良くな…

見過ごしていた大作 タイタニック (1997年製作の映画)

3.5 はじめて見た。映画を結構見るのだが話題作を見過ごしていることがある。反発しているつもりはなく、たんに見ないまま過ごして今に至った。 航海から110年、公開から26年経って見たので時間経過(タイムラグ)によって何か面白いことが書ける気がしてい…

生きづらさ おひとりさま族 (2021年製作の映画)

4.0 マイオンリーラブソングという2017年の韓国ドラマにコン・スンヨンが出ていてネットフリックスの“マイリスト”に入れて何度か見た。コン・スンヨンは瑕疵のないAI顔をしている。純白の肌質感で、寄ってもそのままだった。 マイオンリーラブソングを見て以…