津次郎

映画の感想+ブログ

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

eが3になってるんですね M3GAN/ミーガン (2023年製作の映画)

3.8 日本が最後の公開地なのですでにプロモーションをさんざ見ている。──ということが洋画ではけっこうある。 もっとも印象的だったのはミーガンの中の人Amie Donaldがミーガンダンスをする動画。バイラルになっていてTiktokで繰り返し見た。 Amie Donaldは…

使い捨てカイロ ドント・イット (2016年製作の映画)

3.4 この映画A Dark Songの邦題「ドント・イット」は「ドント・ブリーズ」と「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」を融合させたものと思われる。とうぜんDon't BreatheやItの人気にあやかろう、あるいはDon't BreatheもしくはItと間違えて見てくれること…

脱皮するお婆ちゃん レリック ー遺物ー (2020年製作の映画)

3.5 月桂のカッコにsundance。見る前からわかりみがあった。Natalie Erika Jamesの初長編。あちらでは初めての映画をホラーにするのが常道だが日本の“初監督作品”とは比べものにならない完成度にしばしば出会う。さいきん見たのでもKate Dolan監督のYou Are …

アイロニカル バービー (2023年製作の映画)

3.5 <ネタバレ>

レモネードスタンド プロミスト・ランド (2012年製作の映画)

4.5 日本ではほとんど見ないが海外には“慈善家系”という感じでハンデを負っている人や困窮者に寄付や激励をして感動シーンへもっていくYouTuberやTikTokerがいる。 さっきそんなタイプのTiktokを見た。動画で対象となるのは9歳の少年。生まれつき盲で家の前…

続編のつらさ 蜘蛛の巣を払う女 (2018年製作の映画)

3.4 imdb6.1、RottenTomatoes38%と35%。 なぜこれが低いのかという話をしたい。続編の公理に組み伏せられているというのはある。1というかThe Girl with the Dragon Tattoo(2011)は御大デヴィッドフィンチャーで予算も倍以上、興行成績はどの地域ベース…

取り替え子 ユー・アー・ノット・マイ・マザー (2021年製作の映画)

3.5 すこしまえtiktok等でバイラルになったkarenがいる。かのじょはフォートワース空港の離陸前の機内で「あのくそ野郎はホンモノじゃない」などと不可解な罵倒を残して機を降りた。その動画が拡散されcrazy plane ladyとしてバイラルになり、シェイプシフタ…

星の瞳って セーラ 少女のめざめ/セーラ 少女覚醒 (2014年製作の映画)

3.0 セーラ(Alexandra Essoe)は女優をめざしているのだがうまくいかず生活のためにチアリーダーユニフォームの店につとめてしのいでいたが、あやしいホラーのオーディションをうけてセクハラに遭ったうえ悪魔崇拝者に悪魔ナイズドされてしまう。まちがいな…

山高帽とフェドラ帽 生きる LIVING (2022年製作の映画)

3.7 伊藤雄之助が演じた遊び人風情をトムバークに充てたのもしっくりする人選だったが、Aimee Lou Woodがまさに小田切みきタイプだった。小田切みきタイプとは愛嬌があり単純かつ健全で、よく笑うからみんなにいじられる。──という感じの学内や職場や市井で…

見た目じゃわからない サヴェージ・ウーマン 美しき制裁 (2019年製作の映画)

4.0 Sarah Bolgerが気弱そうな女を演じているが、気弱そう──というのは男の希望的観測である。若い頃、外観の印象で女に近づいたことがあった。そういう観点で近づくと当然いい結果にならない。あどけない童顔であろうと優しそうな風貌であろうと理知な顔立…

がんばろう日本 ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと (2023年製作の映画)

1.0 ファンタジーをなぜメタにするのかというと①恥ずかしくないから②創作がめんどくさいから③もっていきたい場面にもっていけるから、であろうかと思われる。 ①の恥ずかしくないの意味は実直に物語を書いてしまうと知識レベルに応じて稚拙になりがちでハズし…

骨太な見応え さがす (2022年製作の映画)

5.0 韓国ノワールや李相日もどきが日本映画のトレンドになっているので猫も杓子もみんなそういうのをつくるからこれもそういうのだと思っていたが違った。はきだめな雰囲気と座間の事件からもってきたぽいサイコ野郎とスリリングなミステリー。佐藤二朗も伊…

良性メタ MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない (2022年製作の映画)

3.5 <ネタバレ> 面白い映画をつくろうという動機があるならカメ止めや「MONDAYSこのタイムループ上司に気づかせないと終わらない」のようなのがもっとあってもいい気がするが、こういう映画はあまりないような気がするのはなぜなんだろうか。こういう──と…

どばどば 死霊のはらわた ライジング (2023年製作の映画)

3.4 死霊のはらわたで憑依から解放されて正常に戻った偽装をするという定番シーンがある。すごい形相だったのがもとに戻って猫なで声に変わって善良なものをだまし、施錠や緊縛の解除を要請するという、エクソシスト系にもかならずでてくるシーンではある。 …

疲れる バビロン (2021年製作の映画)

2.7 狂騒的で山あり谷あり。過剰だし回しすぎだしわざとらしいしもったいつけるしフラグもがっつり置くしこんな疲れる映画もめずらしかった。 ネリー・ラロイ(マーゴットロビー)の中枢神経がダイナミズムへの渇望に侵犯されている。そんな太く短く生きろと…

異世界 TAR/ター (2022年製作の映画)

5.0 <ネタバレ> オケの人事によるわだかまりからやがて追われる指揮者の話。 リディア(ケイトブランシェット)には思いやりが欠けているが思いやりがないといけない──わけではない。いけなかったのは人をないがしろにしたときどうなるかを予測できなかっ…