津次郎

映画の感想+ブログ

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

華麗なる レイニーデイ・イン・ニューヨーク (2019年製作の映画)

3.0アレンの養子だったディラン・ファローの告発によってA Rainy Day in New Yorkはお蔵入りしそうだった。 ハリウッドでは定石だが前妻のミア・ファローは養子を乱受するひとだった。アレンからの性虐待を訴えたディランもそのひとり。アレンの現妻スン=イ…

かわいそう ブロンド (2022年製作の映画)

2.8ブロンドはJoyce Carol Oatesの小説にもとづくマリリン・モンローの伝記映画です。じっさいの経歴に準拠した話ですがフィクションになっています。 本質的なものをとらえていると感じましたが、不幸な生い立ちに翻弄され、男にもてあそばれ、マスコミに搾…

ボクシングと映画 BLUE/ブルー (2021年製作の映画)

3.2概してボクシング映画が傑出するのは身体づくりが条件となるから。痩せて訓練して撮る──そのプロセスには既にドキュメンタリーの核が備わっている。本作でも松山ケンイチと柄本時生と東出昌大がそれぞれの役者魂を見せてくれる。 個人的に印象的だったの…

グレナジー リベンジ・スワップ (2022年製作の映画)

3.2学園もので陰キャが一軍女子に絡むとマジカルな楽しさがあらわれる。 未通女と小悪魔の組み合わせ──と言ってもいいが、この構造はクルーレスのシルヴァーストーンとマーフィにもあった。ミーンガールズのマクアダムズとローハンにもあった。レディバード…

鬼才感 ニューオーダー (2020年製作の映画)

3.0日本映画界では鬼才や天才は、監督の技量のなさを弁解する言葉になっている。 とりわけマーケティングにおいてはぜんぜんダメな映画さえも鬼才(or天才)などと喧伝される。 鬼才や天才と定義しておけば、観衆にウケなくても、興行にしっぱいしても、おと…

銃社会の哀しみ フォールアウト (2021年製作の映画)

4.5ブレックファストクラブ、クルーレス、ミーンガールズ、ウォールフラワー、EasyA、The Edge of Seventeen・・・アメリカのゆうめいな学園映画を表としたとき、それらの裏となるのはマイケルムーアのボウリングフォーコロンバイン、ガスヴァンサントのエレ…

上げ底 ソー:ラブ&サンダー (2022年製作の映画)

3.6 Disney+を退会していたのだが、のぞいたら期間限定で新規会員が1ヶ月199円になっていたので、また入ってすぐ解除した。あと1ヶ月見られる。低所得なのでサブスクリプションには警戒している。 いま世にはKKO問題というものがあるそうだ。KKOとは“キモく…

ほんとはいいやつ ゴースト・オブ・マーズ (2001年製作の映画)

3.0マーク・ウォルバーグといえば眉を“への字”につりあげる威嚇の表情がいわばキメ顔になっている。 アイス・キューブにもおなじことが言えるが、tedみたいにキャラクターを演じ分けられるウォルバーグにくらべると、アイス・キューブのばあい、怒り眉が貼り…

陰謀論者の踏み絵 ゼイリブ (1988年製作の映画)

4.0よく見るゆるめのニュース系YouTuberが急拡大している五大陰謀論──なるもの、について話をしていた。 それによると今、巷では──①三浦○馬さん(の自死に関する)陰謀論②コロナウィルス(が存在しないと主張する)陰謀論③レプティリアン陰謀論④NESARA GESAR…

アップルバターってどんなん トジコメ (2022年製作の映画)

3.1D.J. Caruso監督はTriple X: RestartやEagle Eye、I Am Number 4など商業映画のベテラン。アレな邦題だが英題もそのままShut Inだった。母親が収納に閉じ込められるというワンシチュを引っぱる。 思うに、ベテラン監督がシチュエーション映画をつくること…

搾取されたヒーロー エルヴィス (2022年製作の映画)

4.2エルヴィスプレスリーは適切なマーケティングがなされただろうか。 団塊ジュニア世代のわたしが捉えたエルヴィスプレスリーとは、マツケンサンバをうたう松平健のようなもんだった。 大人になり、さかのぼって聴くことでエルヴィスプレスリーの深い音楽性…