津次郎

映画の感想+ブログ

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

記憶喪失男女のドタバタコメディ ラブリセット 30日後、離婚します (2023年製作の映画)

3.8 記憶喪失に陥った男女のロマンチックコメディで界隈でいずれもよくみるカンハヌルとチョンソミンが主役をつとめた。脚本も練られているし撮影もVividだが役者たちのドタバタがダイレクトにつたわってきた。それはまさにドタバタという言葉そのもの、なん…

幽霊と家族 ゴーストバスターズ/フローズン・サマー (2024年製作の映画)

3.8 メロディ(エミリーアリンリンド)は幽霊だがフィービー(マッケナグレイス)と気が合った。メロディは成仏できなくて人界をさまよっている霊魂。性格はさばさばだが、さばさばの鎧の下に寂しさを隠しているタイプ。悔恨と、彼女自身と家族を奪うことに…

インドネシアの監督の国際進出 トリガー・ウォーニング (2024年製作の映画)

2.2 Mouly Suryaはインドネシアの女性監督で受賞や高評価などをもって順風キャリアを積んできたが、Netflixへ招聘されて失敗した──という感じの映画になっている。 デビューから三作目まではいずれもインドネシアの国内賞やサンダンスなどで好評を博している…

教訓と伝奇 雨月物語 (1953年製作の映画)

5.0 雨月物語とは上田秋成(1734~1809)という歌人が書いた読本だそうだ。読本とは江戸時代後期に流行した伝奇小説集。南総里見八犬伝や本朝水滸伝など、勧善懲悪や因果応報の作風で構成された大衆娯楽で貸本屋を通じて流通した、という。 映画雨月物語は雨…

残酷な話 山椒大夫 (1954年製作の映画)

5.0 plexという米国のストリーミングサービスをみつけた。黒澤や小津など往年の日本名画もたくさんある。そこで見た。imdb8.4、RottenTomatoes100%と95%。 imdbは分母(採点者数)が18Kなので8.4は水物な数字(=採点者が少ないゆえの高得点)ではない。海…

サメと戦う環境活動家 セーヌ川の水面の下に (2024年製作の映画)

3.1 川へ遡行してくるジョーズ、グエムルぽい感じもある。定番のパラメータを踏襲している。 リリス(変異で単為生殖する巨大アオザメの通称)に仲間をやられた環境活動家とそのトラウマ。しっかりと無理解な市長。大規模な催事がいちばんヤバい時に開催され…

川べりの食堂 泥の河 (1981年製作の映画)

4.5 原作は1977年に書かれた宮本輝のデビュー作で、映画も小栗康平の初監督作。初見の記憶をだぶらせながら見た。 話は戦後。太平洋戦争によってもたらされた貧しさとトラウマのような暗い気分と社会の変容が物語をつらぬいている。ヴィットリオデシーカの自…

マイケルベイ的な バトルシップ (2012年製作の映画)

4.0 imdb5.8、RottenTomatoes34%と54%。本国では否定的評価に遭い興行もふるわずBrooklyn Deckerがゴールデンラズベリーにも選ばれた。という。 だけど、これすごく良くなかったですか。ぜんぜん悪くなかったし、むしろ興奮しながら楽しく見た記憶がある。…

楽しみたい女の子 ペルシアン・バージョン (2023年製作の映画)

3.4 テーマソングのようにシンディローパーのGirls Just Want To Have Funが使われている。ボリウッドのように踊り出すシーンもあった。 「朝帰りすると母がいつになったらまともになるの?って説教するの、でもね女の子はただ楽しみたいのよ、そういうもの…