津次郎

映画の感想+ブログ

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Reunion トップガン マーヴェリック (2022年製作の映画)

4.0いったいこの人たちは誰とたたかってるんだろうかw。 敵の国も顔も言語も人格もいっさいあらわれない。微かなヒントさえない。敵・脅威を排除する話でありながら相手がさっぱり解らないという怪。 誰からも文句を言われる筋合いのない政治的妥当性(ポリ…

戦略的愚直 きっと、うまくいく (2009年製作の映画)

2.5(偏見や憶測があります。この映画やインド映画を好きなかたは読まないでください。) 何年も、いや何十年もまえからつぎはインドがくると言われていてインドのファンドや関連ETFを試したり検討したひとは多いだろう。インドは00年来経済成長を維持してい…

Buffyのほうがいい デイ・シフト (2022年製作の映画)

2.6バンパイアハンターでバディもの。肉弾戦がみどころ。監督のJ.J. Perryを検索したら80年代からの古豪スタントマンで監督業は初めて。まさにスタントマンが撮った感じの映画で身体を張ったアクションが主役。感興よりもねぎらいの気持ちがわく映画だった。…

ずっこけなちーむ 355 (2022年製作の映画)

2.0巨大なプロダクトのばあい、監督の力量が補完されるような気がしていた。つまりアベンジャーズとかスターウォーズとかバットマンなどの大作映画には凡打がない。それは大資本映画では“ハリウッドシステム”のような作用がはたらいて監督の力量不足が補完さ…

昭和感覚 轢き逃げ -最高の最悪な日- (2019年製作の映画)

1.0感覚が昭和。輪郭をゆるくしてフィルムダメージを入れたら1970年製作の映画──で通る。台詞ぜんたいにそこはかとなく“昔の人たちの会話の気配”が漂ってしまう怪。作為のレトロではなく、感覚に染み付いてしまったレトロ。ある意味、衝撃的だった。 愁嘆場…

ブリタニーマーフィ? 2つの人生が教えてくれること (2022年製作の映画)

3.2人生にしっぱいしたわたしは、大きな節目となる分岐路に“多様性”という悪魔のささやきがあったことに気づいている。 たとえば大学進学にしっぱいしたときには「学歴なんてなくたって大丈夫、篠沢教授よりはらたいらのほうが賢いじゃないか」というささや…

下痢注意! ウェディング・ハイ (2022年製作の映画)

1.0披露宴にまつわる人間模様。群像劇で“あるある”ネタを羅列する。 会場/ドレス/テーブルクロス、あらゆる選択にたいする男女の温度差、“クリエイター”になれなかった人間の自尊心を充足させる「紹介ビデオ」の製作、スピーチを依頼された上司らの心理劇、…

自分と向き合う 僕と頭の中の落書きたち (2020年製作の映画)

3.6豊かな個性と卓越したお料理スキルをもつアダム(Charlie Plummer)だが、統合失調症と診断される。高校で恋におち、病を秘密にしようとするけれど、うまくいかず・・・。 はたからみると異常にしかみえないアダムの苦悩がよく伝わってくる映画だった。ヒ…

ゲームのCinematic Trailerみたいな ラブ、デス&ロボット シーズン1 (2019年製作のアニメ)

3.0 一個見てエグいクオリティにおどろいてWikipediaをしらべた。 『カナダのアニメ映画『ヘビーメタル』のリブート作品として2008年に企画が立ち上がり・・・』とあった。なるほど。 2019年にシーズン1がNetflixで公開された──とのことだが、今(2022年)ま…

への字眉 ブラッディ・リベンジ (2017年製作の映画)

2.5ロートルな映画ファンなら記憶があると思うがイーストウッドが愛した人と言えばソンドラロックである。病的なほど華奢(きゃしゃ)で眼がギョロリと大きい。のっぽなイーストウッドとならぶとハリーキャラハンにつかまった家出少女に見えた。 この映画の…

N某党みたいな ゴヤの名画と優しい泥棒 (2020年製作の映画)

3.6 「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル監督の遺作と紹介されていた。検索したら没年月日が2021年9月22日となっていて、ミッシェル監督が本作について語ったインタビュー映像をみつけた。 『主人公のケンプトンはニューカッスルの住人でタク…

MV風 ベルファスト (2021年製作の映画)

2.8ウィキペディアに『ブラナー監督の半自伝的な作品である。』とあった。出自をあつかった思い入れの深い主題で、撮影も演出も俳優もいい。 RottenTomatoesが88%と92%、IMDBが7.3。批評も成功していて、映画は高い次元で達成されていると思う。 が、個人的…

不思議な美しい世界 カモン カモン (2021年製作の映画)

5.0 見たことないようなきれいな白黒映画。解像度が高い。景観も構図もいい。 お熱いのがお好き(1959)が白黒なのはジャックレモンとトニーカーチスの女装の見た目のどぎつさを和らげる目的があった──とは有名な話だが、今の時代、映画を白黒にするのはなぜ…