津次郎

映画の感想+ブログ

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

カラフルですね Diner ダイナー (2019年製作の映画)

1.0写真のことは知りませんが、監督は写真家を兼業しています。スタジオで被写体を据えて撮る写真家で、ストリートや自然や報道などの写真は見たことがありません。すべてが人物や花などをコラージュした写真です。極彩色に盛りますが、独自性はなく、この人…

クリスマス・クロニクル(2018年製作の映画)

3.3わたしは陰きゃなのでクリスマスに電飾やKFCの渋滞やクリスマス的雰囲気を見たりすると「けっ」とか思うのだが、昔はクリスマスに追従しようと頑張ったこともあった。 だいたい陰きゃとは卑怯なスタンスをとるものであって、たとえばハロウィーンの渋谷の…

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.3カラフルな文字で彩られたタイトルロールはわくわくさせた。切り替わりの速いカットで滑り出しがいい。とんとん拍子で進み気分もあがる。 が、じょじょにたわごと感が増していく。コメディなのはわかるけれど、笑いの質がアイロニカル。描写も狂騒的でエ…

LITをもういちど オン・ザ・ロック (2020年製作の映画)

3.2日本映画にはないが性愛や恋愛ではない男女関係は映画的だと思う。ソフィアコッポラもそう思っている。(と思う。) ぜったいに発展しない男女はとても軽やかだ。親密にならず、きらいにもならず、くっついたりはなれたりする展開からも解放されている男…

検索すると違うものが・・・ スワン・ソング (2021年製作の映画)

3.3未来の設定なら未来感をださなきゃいけない。よく見るのが虚空にあらわれるGUIでそれを手指で操作する表現。 ようするにスマホ画面が任意のばしょに出現しそこからto doするわけだが、それをもって未来ですからね──と言っている映画はとても多いので、わ…

妙味 偶然と想像 (2021年製作の映画)

3.5日本映画に「海外で大絶賛!」というキャッチコピーがあっても、具体性やプライズの内訳がないばあい、それはフォックスやワーナーやUIP(など)の海外映画部のアジア担当のバイヤーさんがとっても気に入ってくれた──ていどの話だと思われます。(憶測で…

ナポリの青春 The Hand of God (2021年製作の映画)

4.5マラドーナに夢中だったファビエット少年はPaolo Sorrentino監督自身の分身です。 『ソレンティーノは1970年にナポリのアレネーラ地区に生まれ、16歳のときに両親を失い孤児となる。』(Paolo Sorrentinoのwikiより) 『ソレンティーノの2021年の長編映画…

ピンキー PASSING -白い黒人- (2021年製作の映画)

3.3レベッカホールが監督をやったのは意外で刺激的だった。海外では俳優が監督業をやるのはよくあることだがネットフリックスで唐突に知ったこともあって「へえ、監督やるのか」という感じでちょっと驚いた。 それでインタビューをさがした。女優として好ま…

ばかでない正直者 オペラハット (1936年製作の映画)

5.0ディーズに人々が群がったのはかれが大金持ちになったからだが、つけこんだのは、無欲で正直だったからだ。ひとは、無欲すぎるひと、正直すぎるひとをばかだと思う。億万長者になってさえ、富者らしい驕慢がみえないなら、ばかに見えてしまう。ばかと見な…

♪名曲をテープにふきこんで ミックステープ 伝えられずにいたこと (2021年製作の映画)

3.3ビバリーは遺児でおばあさんに育てられている。見落としかもしれないが、両親をうしなった経緯が、えがかれていなかった。1999年の話だがレトロに主題はなく、父母がつくったミックステープをもとに、少女がじぶんのルーツをさぐろうとする。父母は生き急…

監督賞 パワー・オブ・ザ・ドッグ (2021年製作の映画)

3.4(批評家がまったく解っていないので概説しておきます。因みにわたしはじぶんだけが解っていると思っている勘違い男です。) 荒々しさを信条にしてる人っていませんか。 (たとえば)職場の厳しさを教えたい上司や先輩。仕事が厳しいのは正論だし、それを…

人生が好転する!? 天使のくれた時間 (2000年製作の映画)

4.0The Family Man(2000)は天使のくれた時間の邦題で日本では語り草の名画になっています。わたしもいい映画だと思います。(以下ネタバレがあります。) が、imdbは6.8をつけています。6.8は悪くない値ですが、日本では名画枠なので、もっと高い数値でも…

ニコラスケイジ主演の新感覚コメディ カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇 (2019年製作の映画)

3.0ニコラスケイジの出演歴を(imdbで)つらつらながめていたのだが、くるもの拒まずで、選んでない感じ。近年はPig(2021)が7点こえていたほかは、ほぼ凡作orローバジェット。その中には、わが「日本を代表する」映画監督のPrisoners of the Ghostland(20…