津次郎

映画の感想+ブログ

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ファイトクラブつくろうぜ ボトムス ~最底で最強?な私たち~ (2023年製作の映画 )

3.7 PJとジェシーはふたりともレズビアンだが親友。おたがいにチアリーダーの子に欲情し、やりたいと思っているが、彼女らは映画タイトルどおりスクールカーストの底辺でうごめいているので、護身クラブをつくって気を惹こうとする。 フットボールチームのバ…

ふんぬか、ふんどか 君よ憤怒の河を渉れ (1976年製作の映画)

3.2 昔わが家にはじめてきたVHSビデオデッキはフロントローディングではなくアッパーマウントだった。それを使って東京12チャンネルで平日の14時からやっていたようなマイナー映画をいっぱい録画した。 VHSビデオレンタルの勃興期には、ビデオを借りることで…

思い出のなかの父 aftersun/アフターサン (2022年製作の映画)

3.5 31歳の父カラムは別れた妻との娘ソフィ11歳とトルコへ休暇旅行に来ている。 カラムはやさしいが自信がなく迎合的。鬱々とした内面を隠し、子供と過ごす夏休みをうまくやり抜こうとしている感じ。 ソフィは多感で好奇心旺盛。周囲を観察しロマンスや性的…

長い一日 アシスタント (2019年製作の映画)

3.3 映画製作会社で働く事務職員の一日を描く。念願の映画製作会社に入社したプロデューサー志望の主人公。まだ暗いうちから出勤するほど意欲的だが業務はストレスの泥濘に没している。 ── たとえば清掃作業員やったことありますか。正職でもアルバイトでも…

パパ活女子の改悛 ティファニーで朝食を (1961年製作の映画)

3.0 ティファニーで朝食を、と言えばタイトルだけは知っているが、タイトル以外のことは知らなかった。 トルーマンカポーティの中編小説をブレイクエドワーズ監督が1961に映画化したものだが原作とは違う恋愛コメディになっていてオードリーヘプバーンやジョ…

いろいろ盛りだくさん クレイジークルーズ (2023年製作の映画)

3.4 クリスティ風の古典推理小説的舞台と素人がやむにやまれず即席の探偵業をやるプロットを現代的な風物にのせてコミカルに描いている。 坂元裕二を見ていると「日常生活で面白いと思った現象を全部書き留めているのではないか」という細部が幾つもあって感…

清純派が汚れ役に 毒戦 BELIEVER 2 (2023年製作の映画)

3.2 日本映画で暴力的なシーンを見ると無理してるなという感じを受ける。 ことはありませんか。 わたしたち日本人は平生、穏やかな日常をおくっている。映画のキャストやスタッフもそうであろう。日々、誰かをぶん殴ったり、拷問したり、やにわに襲いかかっ…

スミス好きな ザ・キラー (2023年製作の映画)

3.8 リーマーヴィンののリメイクだと思っていたら違った。あれはsがついてた。チャン・ヒョク主演の同名もあった。汎用名詞すぎて検索割れするタイトルだがフランスの漫画の映画化だそうだ。 最初から主人公が語る体で哲学がナレーションされる。概説に(原…

定番らしさ もうひとりのゾーイ (2023年製作の映画)

3.1 恋愛ドラマみたいな甘美なシチュがきらい、クールな女を決め込んでいたマッチングアプリの開発者ゾーイ。そんな彼女が意図しない加害からの記憶喪失からの勘違いからの紆余曲折を経て、あり得ないと思っていた一軍男子といい感じになる。先蹤なメタファ…

エスター前夜 エスター ファースト・キル (2022年製作の映画)

3.3 童顔な女優がいるが、きれいな人はある程度の童顔属性を持っているので判定を甘くすればたくさん入ってしまう。 それでも代表的な童顔をあげるとすると(いま思いついた限りで網羅性はないが)安達祐実とか八千草薫とかチャン・ナラとかになると思う。 …

ノーコンテスト ナックルガール (2023年製作の映画)

2.9 おそらく漫画を和訳したものがそのままセリフになり、そのセリフに日本側監修が入っていない──という感じだった。 キャラクターもストーリーも世界観もノワールをAIがランダム抽出したかのように類型的かつ質感に欠け食玩のようにちゃちだった。 たとえ…

年齢はただの数字 ナイアド ~その決意は海を越える~ (2023年製作の映画)

3.5 Diana Nyadは外洋持久泳者、作家、ジャーナリスト、モチベーションを高める生き方講師、だそうです。 映画はジョニーカーソンがホストだった1979年のThe Tonight Showのワンシーンではじまります。カーソン:「偉業達成おめでとう、でも褒められるのはも…