小津安二郎
3.6 円満に見えていた戸田家だが家長の父が亡くなってみると子らの我欲があらわれて居候の母は冷遇され居場所がなくなり海辺の別荘暮らしを余儀なくされる。だが5人の子のなかでも次男昌二郎(佐分利信)と三女節子(高峰美枝子)の兄妹だけは母を慕っており…
3.6 紀子(原節子)は兄幸一(笠智衆)が世話した良縁を蹴って秋田へ赴任する医師との結婚を独断で決めてしまう。──というだけの話だが、昔の結婚観や世代間対立と家族の思いが絡み合って、しみじみとやるせない家族風景を描き出す。ちなみに原節子が紀子と…
3.0 冒頭、葬式があり故人の友人三人(佐分利信、中村伸郎、北竜二)が未亡人(原節子)の娘(司葉子)の結婚の世話をする流れからの親子と結婚をテーマにしたコメディ。 古い映画は必然的に「今見ると違う」ものですが、とりわけ秋日和は(個人的に)小津映…
3.7 宗方姉妹は当時人気を博した大佛次郎の新聞小説を映画化したもので古風な姉節子(田中絹代)とモダンな妹満里子(高峰秀子)を取り巻く話です。 節子は無職で酒癖のわるい夫三村(山村聰)の献身的な妻です。働かない夫のかわりに自らバーを運営しながら…
3.8 ウィキペディアの概要を要約すると映画のポイントは、関西が舞台、松竹の小津安二郎が唯一東宝でつくった映画であること、濃厚な死生観の三つだと思います。 京都の造り酒屋小早川家。経営は斜陽にあります。その大旦那である万兵衛(中村鴈治郎)と義姉…
4.0 旅芝居一座を率いる親方、嵐駒十郎(中村鴈治郎)は老齢にもかかわらず、私生児がいて若い内縁の妻を(京マチ子)をつくるほど甲斐性もちですが、浮草は男はつらいよのように見える話でした。 船でやってきた海辺の町は、駒十郎にとってたんなる巡業先で…
4.0 不倫を題材にした小津安二郎としては異色作になっています。ウィキペディアに『池部と岸にとっては唯一出演した小津作品であり、同じようなキャストを使い続けた小津にとっては異例であった。』とあり、積極的に路線・趣向を変えようとした感のある映画…
4.0 1932年の無声映画「大人の見る繪本生れてはみたけれど」をセルフリメイクしたものだそうです。彼岸花につづいて2本目のカラー映画になるそうです。Plexという無料ではありますがCMの多いストリーミングサービスで見ました。 小津安二郎お得意の父娘哀話…
3.8 小津安二郎はじめてのカラー映画だそうです。小津映画解説でよく引き合いにされる赤いやかんも出てきました。 大企業の常務である平山渉(佐分利信)が長女節子(有馬稲子)の突然の嫁入りに気を揉むという話で、父としての心境の変化をコミカルに描いて…
3.8 小津安二郎は1963年12月12日、誕生日とおなじ日にがんのため60歳で亡くなり、1962年製作の本作が遺作となりました。おなじみのテーマである父娘の別れ──娘の嫁入りをあつかったドラマですが、より通俗的にユーモラスに描いています。乱暴に言うと晩春を…
4.1 数年前東京暮色がにわかに着目されたのは有馬稲子の一枚の劇中スチールだった。おそらくvoguejapanか何かに載って火が点いたのだろう。 うしろで束ねていてショートヘアよりも短く見える髪型だった。ほおづえをつき、ほおをささえた手指にタバコをはさん…
4.0映画に喫煙の描写がある、ことがある。 わたしはいまは(やっと)やめられたが、それまで四半世紀におよんで、ヘビースモーカーだったので、ひとの喫煙にたいして、大らかである。 だが現代社会、喫煙者は、肩身が狭い。 まだ、喫煙していたころ、都市へ…
4.0小津安二郎に、裕福な人たちが出てくる映画──という印象をけっこう強くもっている。長屋の映画もあったが、あつかうひとたちは、裕福が多いのではないかと思う。 とはいえいちばんゆうめいな東京物語は、裕福とまでは言えない。長男は医者とはいえ町医者…
5.0個人的な認識ですが、小津映画といえば、役者がカメラをまっすぐ見据えて、ほとんど表情を変えず、まるで抑揚のないセリフ回しをする映画群のことです。ほとんど状況描写のない、世界中どこを探してもない、妙な映画たちです。個人的にいちばん好きなのは…