津次郎

映画の感想+ブログ

デニングスといえばマックス To Write Love on Her Arms(原題) (2012年製作の映画)

2.8
Rachel Bloom、Christina Hendricks、Alice Eve、Alexandra Daddario・・・などの俳優を見ている男性に瞳孔観測機を付けたら、胸部は真っ黒である。

アメリカではホントに大きい人はテレビへ傾く。BloomもHendricksも主軸はテレビで、2 Broke GirlsのKat Denningsもそっちである。倦怠な顔もいいし、アルトな声もいいが、身丈がないのに大きいから、よけい大きい。べたなダイナーユニフォームからしてあのぱつぱつである。

が、持ち味はanticlimaxで、キャロラインが無理筋を通そうとはっちゃけるのを、マックスが面倒臭そうなローテンションでいなすと鮮やかに決まる。特徴あるキャラクターゆえ、役を充てるには狭いかもしれない──とは思う。
映画に探しても、ウザそうなのに核心ボケをかますマックスが生かされたのはない。そもそもKat Denningsにマックスを見ようとし過ぎなのである。

クスリ、アルコールに陥った少女の更生話。真面目な話だが語り口はポップ。親に縁をきられ自傷を繰り返すが、ゴスがいける白肌のせいで、くまも囲みメイクに見える。病みさえファッショナブルなひとで、それは生かされているが、ドラマが悲愴にならない。それが幸なのか不幸なのか解らない。マックスがちらついてしまうと、生活破綻さえ、ダメージ加工である。

To Write Love on Her Armsは実存する団体で本映画はその主宰者たちがつくった広報の位置づけがある。
サイトには、
『To Write Love on Her Armsは、うつ病、依存症、自傷行為、自殺に苦しんでいる人々に希望を示し、助けを見つけることに専念する非営利運動です。TWLOHAは、治療と回復に奨励、情報提供、刺激を与え、直接投資するために存在します。』
と示されていた。
ゆめゆめKat Denningsの胸部を追っていたとは言えない映画である。

どうでもいいトリビアだが、男は大きいのが好きでも、好きな芸能人/女優として、その持ち主を挙げない。公人はもちろんだが一般人でも避ける。巨には母性と繋がる気配があり、必然mother fuckerに繋がる。なんとなく恥ずかしいのである。

また、誰を好きだと趣味がいいと言えるか──を鑑みたばあい、大きい女性はかならず趣味の悪い好みに属する。これは、その大小で女を判断することが、男の単細胞と蛮性を露顕させるからだ。理知を感じさせないからであって、とうぜん、大きい女性が悪いわけではない。むろんサイズの異なる女性への配慮/コンプライアンスに欠けるから──でもある。

だから男たちは巨にまみえたとて、俺はそんなんぜんぜん気になりませんわみたいな涼しげな顔を<必死で>しておくのである。
しかし、過ぎたると及ばざるものはあるが、基本的に、男とは大きいのが好きな人種だと思う。