津次郎

映画の感想+ブログ

驚きの展開 10 クローバーフィールド・レーン (2016年製作の映画)

10クローバーフィールド・レーン (吹替版)

4.0
メアリーエリザベスウィンステッドを映画のなかに見ると、かならず思うのが、かわいすぎるってことである。とりわけ遊星やスイスやこの映画のように、horribleな主題をもっている映画に居るときほど、お嬢な顔立ちが、悪目立ちする。なんでこんな子が、こんなことになってしまっているんだろう──という感じである。

もちろん、それは隔意にはならず、歓心になる。
かんがみれば、ウィンステッドは不釣り合いが楽しい、という、かなり独自な立ち位置を築いた女優、といえるのではなかろうか。

wikiなんかをみると、けっこうな苦労人である。
Jimmy FallonかConanか忘れたが、インタビューか述懐にて、役の獲得に苦労したことを語っているのを聞いたおぼえがある。
デッドコースターの頃は女優としての進退に喫緊を感じていたのかもしれない。

やがて悪目立ちするお嬢顔を、むしろ武器に、一線女優になった。
マーベルにしては凡打を感じたハーレイクインにしても、もしハーレイがロビーでなくウィンステッドだったら、どんなに楽しかったろう──などと思ったりもしたのである。

前作はPOVのスタイルだったが、趣向を変えている。
唖然とするような、かなわない系映画だった。事実上、こんな映画をつくれるのはハリウッドだけである。

そしてやはりいちばん妙なのが、なぜウィンステッドなのかというところ。ウィンステッドだったから良かったのに、なんでウィンステッドなのか、を感じてしまう、不思議な女優である。なにしろ世俗やつれが全く感じられない。まるでカップケーキ売場で、フレーバーをかけてくれるお姉さんのようだ。