津次郎

映画の感想+ブログ

家族の絆 インクレディブル・ファミリー (2018年製作の映画)

インクレディブル・ファミリー (字幕版)

3.8
そぼくな感想なんだけど、アメリカのアニメだと、描き絵の質感でなく、CGの質感でアニメが動く。

それが、こっちでは見ないので、新鮮なかんじがするのに加えて、デフォルメがすごい。
成人した男女たる、Mr. IncredibleのからだつきとElastigirlのからだつきのちがい。
とくちょうを誇張しまくったデフォルメの楽しさがある。

しかしこの続編にいたるまで、とてもながい間隔ではなかっただろうか。
製作事情はぜんぜん知らないが、記憶をほりさげても、初作を見たのが、いつだったか、おぼえがない。

でもとても楽しかった記憶はあるし、ヴァイオレットが金曜にデートを約束して終わった──ところもしっかりおぼえていた。

この2はヴァイオレットが金曜にデートを約束した──ところから始まる親切設計。

おそらく製作者たちは、これが長い間隔を空けての2だということを解ってつくっている。さすが、だとおもった。

宮崎アニメもすごいが、あちらもキャラクター生命たる声優に腐心がある。ことを前作のThe Incrediblesを見て思った──ことを記憶している。

とりわけヴァイオレットとダッシュの声が、いい。
ひっこみじあんなヴァイオレットのせいかくが声でわかったし、また、ダッシュは、ほんものの子供の抑揚をもっていた。そこは、子供じゃないとむりな舌足らず感があり、ダッシュだけ声優が交代していた。

Mr. IncredibleのCraig T. Nelsonも上手だが、危機のとき、やたら早口になるときのElastigirlのHolly Hunterがいい。
かのじょの声によって、いつだって頼りになる母親/母性がしっかり表現されていた。と思う。

2では、Elastigirlと乳児のJack-Jackがキーパーソンになっている。
Elastigirlがすごいのは、上述した母親/母性にくわえて、セクシーも提供しているところ。デフォルメの方向性に意識的なvoluptuousがあった。

たんじゅんなダッシュがおきにいりのキャラクターだが、今回かれはあまり走らなかったが、映画はじゅうぶんに楽しかった。

ヒーローのかつやくと、睡眠不足になやまされながら、ダッシュに数学をおしえる父親=Mr. Incredible。・・・。
ぜったいに、家族の話を並行して描くこと、家族の話としてまとめること──にこのシリーズの良心がある。万人が認めうる普遍にもっていけるピクサー/ディズニーってのは、やっぱすげえなあと畏敬できる。