津次郎

映画の感想+ブログ

あきらかに珍奇 モンスター 変身する美女 (2014年製作の映画)

4.0
妙に残っている映画。
イタリアを旅するアメリカ人。
金はないがきままなバックパッカー。
が、出会ったヨーロピアンな麗人。
恋に落ちる。

それらが順当に展開するので、そのあとにくる異形譚におどろく。
彼女はじつはモンスター。なんかタコっぽやつ。トランスフォームしないよう抑制剤をうっているんだが、あるとき彼にバレる。
だが、そこから恐慌にならないでラブストーリー方向へ持っていく。それがこの映画の独自性。ロマンチック度も適度でくどくない。
ヒロインの美人な気配から、かけはなれた──スライミーでフィルシーな──グロいモンスター造形もよかった。

Justin BensonとAaron Moorheadはホラー系のコンビ監督。
見たのはThe Endless(2017)とこれだけだがインディーを脱する才能がある。ゴシックとエンブリヨなネトネト感。ヨーロッパの重さとアメリカの軽さが絶妙バランス。めったない個性的な映画だと思う。