津次郎

映画の感想+ブログ

2019-11-22から1日間の記事一覧

ねばりづよくたんたんと サンドラの週末 (2014年製作の映画)

4.0サンドラは週末の二日と一晩を費やして同僚16人の一軒一軒を廻る。その姿を淡々と追うのがこの映画のすべて。フランス語の原題からして「二日と一晩」であり、二日と一晩をかけて、ひたすら「私の復職のためにボーナスを諦めてくれませんか」と16軒の家々…

きれいな声で鳴くまねしつぐみは撃っちゃいけないよby アラバマ物語 (1962年製作の映画)

5.0To Kill a Mockingbirdはハーパーリーという人の小説ですが多くの人にとって映画アラバマ物語(1962)の原作であろうかと思います。人種差別と貧困が織り込まれたドラマで──IMDBでも8超えの名作です。女史がなくなる直前、続編が発表されたのですが、それ…

不品行 エル ELLE (2016年製作の映画)

4.0現代にH・G・ウェルズの透明人間を翻案するとなればエロネタになるのは免れない。バーホーベン自身HollowMan(2000)を自虐的に振り返っていて「スタジオの奴隷になった気がした、空っぽな(Hollow)作品だ」との弁がwikiに載っていた。 彼は殊勝な人で、…

伝えたいことを伝えるのは作為 ワンダー 君は太陽 (2017年製作の映画)

4.3オギーの学校初日に先生が今月の格言を説く。黒板には、When given the choice between being right or being kind.Choose kind.と書かれている。正しいか親切であるかの選択が与えられたとき、親切を選択しなさい──これは、この映画の主張だった、と思う…