津次郎

映画の感想+ブログ

2020-04-22から1日間の記事一覧

退廃と様式美 リヴィッド (2011年製作の映画)

3.8日本映画の課題は、どやの払拭にある──と思うことがある。ホラーでもコメディでもアートハウスでも「どうだすげえだろ」感がかいま見えてしまうと、おもしろさが半減する。──というか全減する。 かいま見えるというより、ダダ漏れさせてしまう映画監督が…

李相日のような重み 愚行録 (2017年製作の映画)

4.5冒頭のバスのシーンに、主人公の心象が表現されている──と思う。席を譲ったらどうかと勧める場面は、現実には殆ど見たことがないが、都市で見かける善意の提唱は、端から見て歪(いびつ)にしか見えない。 『年寄りには席を譲るべきだが、あなたに私の何…