3.0カンヌ国際映画祭(2022/05)のすこし前からパク・チャヌク監督のDecision to Leave(別れる決心)のトレイラーが公開されていた。 パク・ヘイルとタン・ウェイが出ていた。韓国と香港。呉越同舟の感ある、とてもそそるトレイラーだった。 賞レースの結果…
2.0むかし(80年代半ば)イギリスにスミスというオルタナ系のバンドがいて、ものすごい人気があった。 わたしもスミスを愛聴していた。 今の若い人が(たとえば)中島みゆきを歌ったりすると、おっさんが「おれたちの時代を歌ってくれてありがとう」とか言っ…
2.6舞台が未来環境になっているハードボイルド。主人公バニスター(ジャックマン)はさながらフィリップマーロウだが仕事は探偵ではなく時間遡行の案内人。とはいえ美しい依頼人と謎が絡んでくる。オリジナルのようだがチャンドラーの翻案みたいな話になって…
4.0カンヌやアカデミー外国語映画賞のような大きな受賞作品には、普段そういう映画を見ないような裾のコンシューマーが群がる。 万引き家族やドライブマイカーなどに、一定の酷評があつまるのは、そういうわけ。 最高の映画としてアベンジャーズやフリーガイ…
3.4名匠トムマッカーシーてこともあるが、帽子をかぶった髭のデイモンのサムネ/ポスターにひかれた。 なんの変哲もないチェックのワイシャツとジーンズ。ダメージ加工ってわけでもない、ただのくたびれた帽子。エクステンドなGoatee。ときどき帽子のつばにサ…
2.9山火事消火作業中、判断ミスで人命を失ったことの罪悪感、そのフラッシュバックにさいなまれている主人公ハンナ(アンジェリーナジョリー)。 あらっぽいWildland Firefighter(原野火災消防士)という設定だがエレガントなジョリーはそれがことごとく似…
3.6レイリオッタの訃報(2022/05/26)に触れてこれを書いた。レイリオッタをはじめて見たのは本作サムシングワイルドだった。 見たのは映画館ではなく(レンタルの)VHSだった(と思う)が公開からさほど離れていなかった。当時メラニーグリフィスはアイドル…
1.0思わせぶり。映画に具体性がないのは、もともと具体的ではないから。「なんかありそう」で持っていくいつもの河瀬映画でした。強迫されながら演じた俳優方々に同情を禁じえません。 とさつは通常スタンさせてから深く喉を切り裂いてしめますが、ここでは…
1.5(憶測に過ぎない記述があります。) さいきん(2022/05)河瀬直美に新たなパワハラの報道があった。先月、自身の映画「朝が来る」の撮影現場にてスタッフを蹴った──という文春砲があったばかりだった。 『(中略)そんな中、主にアメリカで活躍する俳優…
3.0男どうしの性愛シーンがすきじゃない。正直言ってブロークバック~でもゴッズオウンカントリーでも君の名前で~でもそれを感じた。 それらが名画であることに異存はない。 Aケシシュ監督のアデル~(2013)には、アデル・エグザルホプロスとレア・セドゥ…
2.7ウルフオブ~などに出ているジョナヒルが痩せたことがある。幾つかの映画に出ているが、じぶんはNetFlixのシリーズ「マニアック」で(やせたジョナヒルを)見た。 ふとくてコミカルなキャラクターでならした人が痩せると、かなり印象が変わる。 マネーボ…
4.5人は環境によってつくられる。が、それには幾つかの意味がある。 (基本的に)安定した国の中産階級に生まれると衣食住が与えられ教育がほどこされ、それなりにいい子に育つ。 ここに出てくる三人は不安定な経済圏の貧しい家庭に生まれている。監督でもあ…
3.0じぶんは映画レビューをやっていてえらそうにリテラシーとかも言ったりするやつだが、韓ドラに気にいった人を見つけるとそれなロジックがあまり関係なくなる。 これのばあいはキム・ソヘという人。廃業した銭湯をチキン店に改造してがんばる人たちの話。…
4.0マイディアミスターと同質の叙情。韓国だけができるアートハウスなドラマ。 都鄙、労働者、兼業農家、生活の空気感、かれらの溜息、非正規、住み込み、頑迷な厳父、口やかましい母、果てしない人生とそのメランコリー。 徹底したリアルとそれに相反する役…
3.5韓国の俳優の「いくらでもいる気配」はすごい。 さいきん広瀬アリスに休養の報道があったのだが、日本には広瀬アリスしかいねえんかいってくらいに重なるときには重なるものなんだな──と思ったと同時に、日本のメイン俳優の絶対量の乏しさを痛感した。 な…